売れる商品アイデアが見つかる場所14選

売れそうな商品アイデアはたくさんありますが、本当に売れるかどうかを見極める必要があります。実際、新製品の約95％が失敗する（英語）と言われています。

ネット上には無数のインスピレーションが転がっていますが、どの情報が有力なのかを見定めるのは困難です。

この記事では、商品アイデアが見つけやすい場所や売れている商品のアイデアをまとめました。やみくもに検索を続けるのではなく、この記事を参考にピンポイントに目標をもって情報を集めることで、効率よく商品アイデアを見つけることができるでしょう。

商品アイデアを見つける前に

商品アイデアの見つけ方を参考にする際、以下の2点を念頭におくとアイデアの幅が広がります。

商品そのものだけにとらわれない

新しい商品アイデアを探す際、商品そのものだけに注目するのではなく、より広い視点を持つようにしましょう。特に、人気の商品カテゴリーでは競争が激しいため、別の切り口やユニークな視点（USP）を見つけることが重要です。

• 製品カテゴリーの可能性に注目する
• 新しい市場、新しい機能、製品の新しい使い方を考える

小規模なカテゴリーやニッチを恐れない

ニッチなカテゴリーは、ターゲット顧客が少ない分、競合が少ないという利点があります。検索結果が少ないからと視野にも入れないのはもったいないことです。競争が少ないためGoogle検索で上位を狙いやすく、広告費用も抑えられるため、コスト効率の面でも有利です。

商品アイデアが見つかる14の場所

1.まずは身近なところから始める

ビジネスアイデアの出発点は自分自身です。新規事業のアイデア、商品、またはニッチを探す前に、まずは自分がすでに持っているアイデアを集めることから始めましょう。

もしかすると、何年も前から考えていたアイデアがあるかもしれません。あるいは、コンピュータのフォルダにしまい込まれた半分書きかけのビジネスプランにヒントが隠れているかもしれません。一度は却下したものでも、改めて見直してみる価値があります。なぜなら、その時点では素晴らしいアイデアだと思っていたからです。

ビジネスアイデアを見つけるための質問

次の項目を自問自答しながら、アイデアのリストを作成してみましょう。

• 自分が得意なこと、または興味がある商品、ニッチ、業界は何か？
• 友達や家族が得意とするまたは詳しい商品や分野は何か？
• 生活の中で感じている不便さや課題（ペインポイント）は何か？

課題を見つけて解決する

自分や身近な人々が感じている課題を見つけ、それを解決することで良い商品アイデアを生み出せます。たとえば、身長155cm以下の女性向けアパレルブランドCOHINAは、低身長でも好きな服を選べるようになりたいという身長151cmの創業者の思いから立ち上げられ、小柄な女性向けブランドというニッチで地位を確立しました。

具体例: 解決するべき課題を見つける

たとえば、簡単に噛みちぎられてしまう犬用おもちゃの問題に着目したとしましょう。犬の飼い主は、壊れやすい製品に不満を持っています。この課題を解決するために「壊れにくい犬用おもちゃ」を市場に提供することで、ニッチ市場を開拓できます。

課題を見つけ、それを解決する方法を考えることが、成功する商品の第一歩です。

2.地元コミュニティからヒントを得る

新しいアイデアを生み出すよりも、実店舗ビジネスからヒントを得てEC化するのもいいでしょう。地元のコミュニティを観察し、話題になっている新しいコンセプトや面白い小売のアイデアに注目してみましょう。インスピレーションを得るためには、以下のような情報源が参考になります。

• 新聞
• 手作りフェア
• 地元のマーケット
• 地域イベント

これらの情報源を通じて、地元で成功しているアイデアを見つけ、それをオンラインで展開することを検討してみましょう。

3. オンラインの消費者トレンドニュース

商品アイデアを探し始めるには、消費者製品のトレンドに特化したサイトをチェックするのが効果的です。これらのトレンドサイトをフォローすることで、消費者動向や次々と登場する新製品がどの方向に向かっているのかを把握でき、他の起業家が市場に導入している注目の商品アイデアについての情報を得ることができます。

さらに、これまで知らなかった新しい製品カテゴリーや業界を発見するきっかけにもなります。現在のトレンドを把握することで、自社のオンラインビジネスに新しい商品、サービス、体験を生み出すヒントを得ることができます。

情報源には例えば、プレスリリースが集まるPR Timesや、最新商品を実際に使用して評価する商品比較サイトのマイベスト、ヒット商品予測や最新の製品やサービスの最新動向をレポートする雑誌、日経トレンディや同社による日経クロストレンドなどが挙げられます。

4.業界リーダーに注目する

特定の業界やニッチ市場に興味がある場合、その分野の草分け的存在や業界を代表するような存在を見つけることで、新しいアイデアを得るきっかけになります。人物や企業を特定したら、SNSでフォローすることで、その業界の最新情報やトレンドを反映した厳選されたコンテンツを継続的に受け取ることができます。

特定の業界やニッチ市場で影響力のあるインフルエンサーを発見するために利用できるオンラインツールとして、以下のものがあります：

• Followerwonk: 現Xでのフォロワー層や影響力のある人物を分析できます。
• BuzzSumo: トピックごとにどのコンテンツが最もシェアされているかを確認し、関連するインフルエンサーを見つけられます。

これらのツールを使って業界リーダーを特定し、その活動をフォローすることで、新たなアイデアや市場機会の発見につなげましょう。

5. B2B卸売マーケットプレイス

商品アイデアを探す際、サプライヤーから直接ヒントを得るのは非常に効果的な方法です。このアプローチは、多くのEC新規事業者には当たり前にやっていることで、このリストにも欠かせない要素です。

B2Bの卸売業者や製造業者の調達サイトでは、数千もの潜在的な商品アイデアを見つけることができます。ただし、提供される商品の量が膨大であるため、最初はじっくりと焦らずに調査することが大切です。

これらのサイトを活用することで、市場のトレンドや需要に合った製品を発見しやすくなり、ECビジネスの展開に役立つ具体的なアイデアを得られるでしょう。

Alibaba

Alibaba（アリババ）は、AmazonやeBayと並ぶ世界最大級のeコマースサイトであり、アジアの卸売業者や製造業者と消費者を結びつけるプラットフォームです。5,900以上の製品カテゴリーを持ち、ほとんどの製品を見つけることができます。Alibabaのドロップシッピング製品は、多様なカテゴリーやニッチを網羅しており、インスピレーションを得るのに最適です。

AliExpress

Alibabaグループが運営するB2Cプラットフォームで、世界中のバイヤーを対象としています。100万点以上の商品が低価格で提供されており、最小注文数量（MOQ）がないため、個別の注文が可能です。

DHgate

中国を拠点とするオンライン卸売プラットフォームで、世界中のバイヤーに対応しています。多種多様な製品が提供されており、低価格での購入が可能です。

6. オンライン消費者マーケットプレイス

商品アイデアを探すためのもう一つの有力な情報源が、オンライン消費者マーケットプレイスです。ここでは、文字通り何百万もの商品が販売されており、選択肢は無限大と言っても過言ではありません。まずは、人気商品やトレンド商品をチェックし、そこから気になるカテゴリーへとリサーチを広げていくと良いでしょう。

• eBay：世界最大のオンラインオークションサイトで、多種多様な商品が取引されています。eBayの「トレンド商品」セクションでは、現在人気の商品カテゴリーを確認できます。
• Amazon：世界最大のオンライン小売業者で、膨大な商品が取り揃えられています。「Amazonベストセラー」では、売上に基づいた人気商品を確認できます。また、「Amazon Movers & Shakers」では、過去24時間で売上ランキングが急上昇した商品をチェックできます。
• Kickstarter：最大のクラウドファンディングサイトで、革新的なプロジェクトや製品が多数掲載されています。「Kickstarter Discover」機能を使えば、人気度、資金調達状況、スタッフのおすすめなど、さまざまな基準でプロジェクトを閲覧できます。
• Etsy：ハンドメイド商品やヴィンテージ商品のマーケットプレイスで、一点ものや他のサイトでは手に入らない商品が多く出品されています。「トレンド」セクションでは、現在人気のあるリスティングを確認できます。

7.SNS

ソーシャルメディアを活用するなら、商品やニッチのアイデアを見つける効果的な方法がいくつかあります。

1. ハッシュタグ検索

特定の商品カテゴリーや業界に興味がある場合、関連するハッシュタグを検索してみましょう。さらに、購入意欲や興味を示すハッシュタグ（例：#欲しい物リスト、#欲しい）を検索すると、買い手の関心を知る手がかりになります。

2. 商品キュレーションアカウント

Instagramなどには、厳選された商品コンテンツを投稿するアカウントが多数存在します。自分が特に関心のあるニッチに関連したアカウントを探してフォローし、アイデアのヒントを得るのも一つの方法です。楽天ルームなども参考になるでしょう。

3. オーディエンスインサイト

すでにSNS上にビジネスページを持っている場合、そのフォロワーやビジターデータを活用してECビジネスのアイデアを探すことができます。ユーザーが共通してフォローしているページ、趣味、興味、その他の特徴を理解し、それを基に商品アイデアをブレインストーミングしてみましょう。

Instagram

Instagramは、写真や動画の発信だけではなく、商品やECビジネスのインスピレーションを得るのにも適しています。写真ベースのサービスなので、多くのアイデアや写真が短時間で効率よくチェックできます。

Facebook

Facebookは、依然としてソーシャルメディアプラットフォームの中で最もアクティブなユーザー数を誇ります。ターゲットとする市場がFacebookにいる可能性は高く、ハッシュタグ、トレンド、人気ページのほか、ニッチに関連のFacebookグループを活用しましょう。

例えば、猫に特化したペット製品を売っているのであれば、Facebookで猫好きや猫関連のグループに参加して、メンバーと交流してみるのもいいでしょう。健康や行動に関する質問が飛び交う様子から、猫飼い主が直面している課題を発見し、それを商品アイデアに活用することができます。

Pinterest

Pinterest（ピンタレスト）経由での平均注文額は、他のソーシャルチャネルよりも高いことが特徴です。Pinterestのユーザーは、閲覧だけでなく、積極的にショッピングや購入を行っているため、人気商品やトレンドを調査する理想的なプラットフォームです。視覚的なプラットフォームとして、短時間で多くのインスピレーションを得られます。

Snapchat

若い世代に特に人気のSnapchat（スナチャ）は、トレンドを見つける能力には限界があるものの、「ディスカバー」機能を使ってSnapchatコミュニティで話題になっていることを調査できます。また、ニッチ分野のインフルエンサーをフォローすることで、ユーザーのニーズや動機を深く理解する手助けとなります。

X（旧Twitter）

Xのトレンドは、新しいECビジネスアイデアを見つける上で役立ちます。ネットワーク内や特定の地域で何が人気かを確認でき、トレンドはデスクトップ版では画面左側、モバイルアプリでは「話題を検索」オプションで確認できます。

TikTok

2021年にユーザー数が10億人を超え、2020年には最もダウンロードされたアプリとなったTikTok。ダンスチャレンジやバイラルコンテンツで知られ、商品認知を高める場としても活用されています。TikTokはトレンド音源やミーム、チャレンジが豊富で、新しい商品アイデアのインスピレーションが尽きることはありません。

8.実店舗およびマーケットプレイスの顧客レビューの活用

すでにECサイトまたは実店舗のビジネスを運営している場合は、顧客レビューを確認してみましょう。

まだ自社のレビューがない場合は、同じニッチの他社や製品のレビューを参考にしましょう。共通点を特定し、特に顧客からの苦情に注意を払うことが重要です。その不満を解決できる商品を開発する方法を考えてみてください。

Amazonは特に、信頼できる顧客レビューを見つけるのに最適な場所です。これらのレビューを利用することで、市場のニーズや未解決の課題を明確にし、新しい商品アイデアを生み出す手助けとなります。

9. SEO分析とインサイトの活用

検索エンジン最適化（SEO）のインサイトは、世界規模または特定の地域でのトレンドを把握するのに役立ちます。Googleが提供する無料および有料のツールを活用することで、商品のアイデアやタイミングに関する重要な情報を得ることができます。

Googleの主なツール

1. Googleトレンド
• 世界的および地域的なトレンドを確認可能。
• ビジネス、健康、科学・技術など、特定のトピックを選択して調査ができます。
• 「急上昇中」をチェックして、最も人気のある話題を把握することも可能です。
• 市場やアイデアが具体的にある場合、キーワードを調査して関連する検索や検索量のピーク予測を確認し、商品のローンチ時期を計画するのに役立てることができます。
2. Google Keyword Planner
• 選択したフレーズの平均検索ボリュームと関連キーワードを見つけるツール。
• Google広告の競争状況も確認でき、他社がどのフレーズに入札しているかを把握することで、自社のECビジネスアイデアの競争力を測ることが可能です。
3. Google Analytics
• 自社のウェブサイトがある場合、そのデータを利用してユーザーがどのような検索キーワードでサイトを見つけたかを確認可能。
• 検索ボリュームが必ずしも重要とは限らず、ニッチキーワード（ロングテールキーワード）が新しいアイデアのきっかけになることも。
• サイト内検索データも活用して、同様のインサイトを得られます。
4. Google検索
• 検索バーに入力中に表示される予測テキスト
• ページ上部やサイドバーに表示される広告
• ページ下部の関連検索
• Googleショッピングの結果
• 画像検索やニュース検索も忘れずに確認すること。

10. 消費者向け業界・ライフスタイル雑誌

業界内の消費者向け出版物は、市場セグメントやトレンドについて多くのことを教えてくれます。これらの出版物がどのような話題を取り上げているのか、またどの記事が読者に最も共感を得ているのかを考えてみましょう。

記事の人気度を知るには、コメント数、ソーシャルメディアでのエンゲージメント数、シェア数などを確認すると良いでしょう。特に人気のある記事から、ニッチ市場のアイデアが得られるかもしれません。

11. 競合他社

競合他社分析は重要なインサイトを得る手段です。競合他社がヒットさせた商品は何か？なぜそれが成功したのか？時には、ブランドが新商品の背景や成功の理由を共有していることもあります。

商品のみにとどまらず、競合他社のコミュニティにも注目してみましょう。彼らのオーディエンスは誰で、なぜその商品を愛用しているのか？ブランドが消費者にどのようにアプローチしているか、顧客がどのようにブランドとやり取りしているかを観察することで、新しい商品で埋められるギャップを見つけることができます。

12. 顧客アンケート

アンケート調査は、既存の顧客から洞察を得るための最も効果的な方法の一つです。顧客が直面している問題や課題、特に気に入っている商品とその理由、日常生活をより便利にするために欲しいと思っているものなどについて質問を設計しましょう。

質問形式は、選択式の質問と自由回答の質問を混ぜて、回答者の考えを深く理解できるようにすると効果的です。この情報を活用して、ECビジネスのアイデアをブレインストーミングしてみましょう。

おすすめのアンケートツール

• SurveyMonkey
• Zoho Survey
• Tayori
• MOMONGAアンケート

13. アイデアを公募する

アイデアの公募は、調査と似た方法で顧客の意見を集めますが、クラウドソーシングではより直接的にアイデアを募るのが特徴です。その代表例が、Legoが運営する「Lego Ideas」です。Legoは、このプラットフォームを通じて新商品のアイデアを見つけ出しています。

Lego Ideasでは、消費者がLegoセットのアイデアを投稿でき、その中で人気のある成功したアイデアも紹介されています。

またみん100は、あったらいいなという意見を募り、人気のあるアイデアを実際に100円ショップの商品として商品化するサービスを行っています。最新の投稿や注目の意見などが一般公開されているため、自分でプラットフォームを作らなくても消費者が求めている商品化前のアイデアを確認することができます。

14. 過去から学ぶ

過去を振り返ることで、再び注目される商品アイデアをリストアップすることができます。「昭和ノスタルジー」ブームなど、過去に流行ったものが何十年後かにまた流行ることはよくあります。

特にファッションの分野では、トレンドが再び復活することがよくあります。たとえば、チョーカーネックレスやルーズソックスの復活や、映画やテレビ番組のリブート（再制作）が消費者の関心と情熱を再燃させています。

このようなノスタルジーを活用して、現在は市場にない商品や、忘れられたテーマを掘り起こすことで、消費者に懐かしさと新鮮さを同時に提供することができます。

需要の高い商品アイデア

以下は、Shopifyの販売データに基づく、トップトレンドの商品アイデアのリストです。

1. おもちゃ
2. 靴
3. ペンと鉛筆
4. ドリル
5. GPSナビ
6. ブラジャー
7. 自動車部品
8. オフィスチェア
9. プロジェクター
10. キッチンタオル
11. デジタルアート
12. 眉毛メイク
13. ネオンサイン
14. タブレット
15. 水筒

開発された商品のうち、わずか40%が市場に出回り、その中でも収益を生み出すのは60%にすぎません。特に事業開始初期では、需要が高い商品を販売することが、ビジネスの成功を左右する重要な要素となります。誰も買わない商品を開発するために資金を無駄にするわけにはいきません。

上記のリストを参考に、Alibabaなどのドロップシッピングサイトを通じてこれらの商品を店舗に追加することができます。また、これらの商品を基に、自社のブランドミッション、顧客ニーズ、競争環境に合わせた独自バージョンを作り出すのも一つの方法です。

さらにインスピレーションが必要であれば、販売が好調な商品のリストや消費トレンド予測もチェックしてみましょう。

まとめ

ECサイトのスタートアップであれ、業界のベテランであれ、優れた商品アイデアは、商品開発を容易にし、競合他社に先んじ、顧客を喜ばせ、さらなる売上をもたらします。

ぜひ今回紹介した方法をさっそく使って、売れる商品を見つけてください。